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施設・墓碑等の維持及び修復

この墓地が終戦当時のおもかげをよく残しているのも、日々環境維持にご協力頂いている多くのボランティアの方々のおかげであります。大阪市が実施する木々の剪定、草刈りの他に、月に1回以上のペースで各種団体のボランティアの皆さまのご協力を頂き、日本最古の陸軍墓地としての歴史的景観を保全するために、墓地の清掃、除草等環境維持などに努めております。

また、年月の経過による風化により、崩壊の危機に直面している墓碑の修復を行い、次の世代に引き継ぐための活動を行っております。

真田山旧陸軍墓地の学術情報公開

当法人では、真田山旧陸軍墓地に関する学術的調査活動、特に平成7(1995)年より約3年間かけて行われた国立歴史民俗博物館の専門学者による調査によって得られた学術情報・研究成果を公開し、戦争に関する文化財として近代日本史に関する学術の振興に寄与する活動を行っております。

また、同博物館の調査終了後、この調査に関わった研究者を中心に平成13(2001)年10月に「旧真田山陸軍墓地とその保存を考える会」(平成16年にNPO法人となる)が発足し、当墓地に関して、学術面より研究が更に進められております。当法人は、同会と事業提携を行い、研究によって得られた資料の提供を受け、公開しております。

その一環として、定期案内を毎月第4日曜(7,12月は除く)午後1時30分から、墓地案内会を共同実施しております。当日は、墓地内会議室にある墓地資料展示室をご覧頂き、墓地の案内説明を行っております。また、定期案内日以外にも、諸団体をはじめ、個人見学者も積極的に受け入れております。

近年はマスメディアに取り上げられることも多く、見学者が増加傾向で、平成25年度においては500名を超える見学者がありました。今後も、真田山旧陸軍墓地の周知に取り組んでまいります。

 

万灯会(毎年8月15日)

終戦記念日を迎えた8月15日に真田山旧陸軍墓地において、各種団体のボランティアの皆さんの協力をいただき、兵役に従事し国のために尊い命を捧げられた、当墓地に眠る将兵はじめ軍役夫など戦病死者の5,000を超える墓碑の前にローソクを灯し、万灯供養を執り行っております。

戦争を知らない世代が国民の大半を占め、先の戦争そのものがどんどん風化していく昨今、戦争の悲惨さと平和の大切さを、未来を担う子供たちに伝えていくことも私たちに課せられた大きな責務であります。

我々が現在平和で豊かな生活を享受するに至るには、明治以降幾多の戦争の歴史を経たことを忘れてはなりません。終戦記念日にあたり、戦没者に対する慰霊と崇敬の誠を捧げると共に平和への願いを込め献灯しています。

秋季慰霊祭(毎年10月)

毎年秋に当墓地に埋葬されている戦没者に対する慰霊祭を開催しています。
この慰霊祭は、私たちが永きにわたり平和で豊かな生活を享受しておりますのもひとえに、過去幾多の国家の危機にあたり、各戦役で尊い命を捧げられた戦没者の礎により築き上げられている事を忘れてはならず、戦没者に対する慰霊追悼と崇敬及び世界平和に関する思想の普及を図ることを目的としています。
昭和27(1952)年より、遺族会をはじめ広く関係諸団体にも働きかけて盛大に実施しており、毎年10月に秋季慰霊祭として欠かさず執行し、現在まで続いています。

慰霊式典としては、墓地内にある納骨堂前にて行われ、本門佛立宗清風寺歴代住職以下多数の僧侶のご奉仕による読経と当法人理事長の祭文奏上、遺族会代表の追悼の言葉、そして参詣者一人一人が焼香を行って、懇ろに法要を営んでおります。

慰霊祭には、一般市民の皆様も自由に参加して頂けます。多くの皆様のご参加をお願いいたします。また、慰霊祭当日には、会場内で自衛隊の日頃の活動を紹介する写真の展示や慰霊祭終了後、当墓地に係るテーマでの講演会も開催いたしております。なお、慰霊祭の前日には、各団体ボランティアの方々により墓地の清掃並びに全墓碑に花が供えられています。

活動報告